【感想】ヒューマンライブラリー 参加してきた
目次
ヒューマンライブラリーとは
図書館で本を借りて世界を広げるように社会で偏見や誤解を受けている人の話を聞いて世界を広げてみませんかっていう活動。人を本に見立ててるから、ヒューマンライブラリー。人を貸し出す図書館ってキャッチコピーで始まって、ここ数年で日本でも定期的に開催されるようになってきました
3、4年前にtwitterで見かけて面白そうだなーって頭にストックしてたんだけど、今回改めて人から薦められて読者(利用者)として参加してきました
借りる本を決める
開場から開始まで30分あって、その間にどの本(話し手)を借りたいか受付に申し出ます。利用者の多い会だと満員になることもあるらしいので、ぜひこの人の話を聞いてみたい!というお目当ての方がいるなら早めにいくのがいいと思います
私が参加した会は各回30分/5ターム→全体交流会という流れ。ターム間の出入りは自由なので、途中参加/早退もできました
貸出にはルールがある
本を借りるときに、受付の方から規約の同意書にサインするようにいわれます。規約書には
①話し手を傷つける発言はしない
②話し手の個人情報をSNS等に無許可に書き込まない
といったことが書かれていて、本が安心して話せるよう工夫されていました。
ちなみに写真に写りたくない利用者ように意思表示のリボンも用意されていて、全体的によく配慮されていました。(最近、写真に撮られない権利を意識してるイベントが増えてきていて、時代だなーと感じます)
全体の雰囲気
行ってみて思ったのは本だけでなく利用者もマイノリティや当事者が多いということ。話す中で「実は私も…」という人が多くて、ある属性におけるマイノリティがほかのマイノリティについて知る機会にもなっているんじゃないかなと。例えば盲の人が聾に詳しいわけではないように、ある部分でマイノリティだからといって他のマイノリティの人に詳しいわけではない。そういうわけで、ある種独特な穏やかな雰囲気の会でした。
子連れの本の方がいたり、それぞれが自分のペースでやってる感じ。だから私も緊張せずに済んだのかも。
開催地ごとに本の特徴があるっぽい
私が参加したのは教育の専門大学で開催されたヒューマンライブラリーだったので、特色枠ちたいな感じで教育系の取り組みをしてる本の方が来てました。私の専攻のひとつは教育なのでこれは本当に面白かった。
ということは各地のヒューマンライブラリーを渡り歩けばいろんな方の話を聞くことができるはずなので、これはかなり魅力的だと思う
本の方への尊重を忘れずに
本の方は話したいと思ってヒューマンライブラリーに参加するわけですが、だからといってズケズケ入り込まれたり、根掘り葉掘り聞いたりされたりされない権利を捨てたわけではないんですよね。いつも初対面の人に聞かない質問は、ヒューマンライブラリーでだって適さない質問である可能性は十分にある。
なので、これは自分への戒めなんですけど、話を聞く時は相手の方への尊重を忘れないようにしなければならないな、と。具体的には話を遮らないとか、そういうことを意識しないと、相手を傷つけかねない。
人の話を聞くのが好きな人にはぜひ行ってみてほしい
実際に聞いてみて「そこは同意できないな」と思ったとしても、それはそれでいいんです。話を聞いて何を感じるかは聞き手の自由なんですよね。
人の話は聞けば聞くほど世界は広がるし、自分もわかるようになる。
「聞くこと」は本当に面白い世界だし、ヒューマンライブラリーにはそれが詰まってると思ったので、また行きたいな